Salesforceのフローから承認申請してみよう
この投稿はSalesforce Advent Calendar 2022の4日目の記事です。
こんにちは。昨年はクリスマスイブに風呂場で足を滑らせて骨折し、メリー苦しみマスを体現してしまったうっかり者、かなさんです。
突然ですが、みなさんはSalesforceの「承認プロセス」を使ってますか?
●承認プロセスとは
部署によっては「売り上げ見込みが100万円以上の場合は、上長の承認が必要」だったり、「取引先のランクがC以下の場合は、ダブルチェックが必要」などのルールがあるかもしれません。
そんな時に便利なのが「承認プロセス」です。
事前に設定した条件(「売り上げ見込みが100万円以上」など)を満たした際に、承認を自動化することができます。
※承認プロセスの詳細についてはSalesforceのヘルプを参照ください
●承認プロセスの弱点
しかしながら、Salesforce承認プロセスには3つの弱点があります。
- 承認プロセスの開始は基本ユーザが行う
- 承認が必要でない場合もページに「承認申請」ボタンが表示される
- 承認が必要な条件が表示されない
そのため、
『承認必要だと思って「承認申請」ボタンを押して、コメントも入れたのに、いざ送信してみたら「該当する承認プロセスは見つかりませんでした。」と表示される』
という、大変もやっとする事態が発生したりします。
●どうする?
では、どうすればいいのでしょうか?
『「承認申請」ボタンを押す前に承認が必要かどうかが分かればいい』ですよね。
画面フローから「承認申請」を起動することで実現可能です。
●手順
ざっくりとした手順は以下の通りです。
- 「承認申請」を起動する画面フローを作成する
- 承認申請を行うオブジェクトのLightningレコードページに1.で作成したフローを設置する
●「承認申請」を起動する画面フローの例
今回は承認プロセスを使う機会が多そうな「商談」の承認申請を行うフローを作成してみました。
ポイントは以下の3つです。
1.「決定」要素で承認プロセスの開始条件を満たしているか判定を行う
今回は金額が1000万円以上か判定しています
2.条件を満たす場合にアクションで「承認申請」を行う
必須なのは承認申請を行うレコードのIdのみです
3.条件を満たさない場合には「承認申請は不要」である旨を表示する
●Lightningレコードページにフローを設置
フローを設置したいLightningレコードページをLightningアプリケーションビルダーで開き、作成したフローを設置します。
●動作イメージ
商談の金額が1000万円の場合と1000万円未満の場合の表示は以下の通りです。
・商談の金額が1000万円(承認が必要)の場合
・商談の金額が1000万円未満(承認は不要)の場合
●まだある利点
フローから承認申請を行う場合、開始条件をスキップできます。
そのため、承認プロセスを絶対に起動しない条件で複数作成しておき、
フロー側で承認の条件を判定し、起動する承認プロセスを振り分けることが可能です。
●注意点
承認プロセスで初回の承認者を「申請者が承認者を手動で選択する。」としている場合、承認申請アクションの「次の承認者 ID」を設定する必要があります。
その場合「次の承認者 ID」に指定できるのはユーザを1名のみです。
●最後に
注意点に気を付けつつ、便利なフローからの承認申請を試してみてください。